2024.12.30コラム他問自答(LDNの考え)|
年内も最後の投稿となりました。一年の締めくくりとして、このサイトが一番伝えたいことを最後のメッセージとしたいと思います。
それは、今の状況を打開すべく、「売れる状況を戦略的に構築しよう」というものです。
前回の投稿では、営業の苦手意識を克服するために、「顧客視点に立って、”売る”から”売れる”に発想の転換」について書きました。
「じゃあ、どうやったら”売れる”ようになるのか?」
「”発想を変えろ”と言われても、やり方がわからない」
といった声に応える内容です。
1)2024年を振り返って
この一年も約600件の経営相談に対応しました。
その中で痛感するのは、せっかくいい商品を作っても、必要な人に届かなければ「存在しないのと同じ」。
商品をつくるまでは一生懸命でも、つくった後の販売努力が中途半端だったり、あるいは非常に力入れているのに矛先を間違っていれば、売れないのも仕方ありません。
「商品力10点」×「販売力10点」⇒「商売力100点満点」
だとすると、商品力が10点でも、販売力が3点だと、商売力は30点しか採れません。
実際にはこのようなケースが珍しくありません。
宝の持ち腐れでは、実に勿体ない。そのことを痛感する一年でした。
2)「売れる化戦略」の定義
このような課題に応えるのが、「売れる化戦略」です。
では、「売れる化戦略」とは何か?
それは、商品・サービスが自然と売れる状況をつくること。
大事なことなので、スライドにしました。
商品・サービスが「売れる」ようになるためには、戦略と戦術が必要です。
まず戦略では、❶売れる仕組みづくり、➋売れる仕掛けづくり、❸売れ続ける商品づくり、が3本柱。
そして、仕組みづくりはマーケティング、仕掛けづくりはPR、商品づくりはブランディングに対応します。
❶➋❸はどれが欠けても「売れる化」は実現できません。
システムがあってもスイッチがなければ照明がつかないように、仕組みがあっても仕掛けがなければ動きません。
さらに、商品が一過性のブームでは意味がないので、❶仕組み・➋仕掛け・❸商品は3つ揃って1セット、まさに三位一体なのです。
「とにかく頑張れ、売ってこい」のような時代遅れの営業では、商品は売れません。
コロナ禍を経て、会うこと自体が難しくなった今、営業はかつてないほど難しくなりました。
だからこそ、「どうしたら売れるか?」を因数分解し、科学することが大切です。
3)「売れる化戦略」の構造と手順
自然と売れる状況をつくるには、理にかなった方法と手順が欠かせません。
そのために、ビジネスの世界では、多種多様な分野の先人達が、膨大な手間暇お金をかけて研究し、理論・実践・事例を積み重ね、人間の行動原理の本質を探究してきました。
ところが、図書館や本屋に行けばわかるとおり、無数のビジネス書から、中小企業が自社に最適なテキストを見つけ出すのは至難の業。その多くは、大企業向けの本だったり、大企業の事例だったりして、身の丈に合わないものがほとんどです。
そのような中、自分自身が身をもって体験し、中小企業支援で1,000本ノックのような日々を過ごしてきた中で、辿り着いた答えが上記の❶➋❸でした。
そして、「売れる仕掛けづくり(PR)」をさらに因数分解すると、広報PR業界で定着した「戦略PR」を組み合わせることを含めて、売れる化戦略の全体像を体系化すると、次のようなツリー図に集約することが可能です。
今回は、従来の発想とは違う「売れる化戦略」という視点を持った時、何を押さえればよいのか?その点だけでも大まかに把握いただければ十分です。
ツリー図に示す各項目の説明や事例は、後日改めて書く予定です。
この一年も、数多くの皆さんに支えられました。
経営やコミュニケーション上の悩みや課題をお受けする中で、こちらが支援しているようでいて、実はこちらが教わることも多いというのが実態です。支援の結果、「売上があがった」「利益が増えた」「販路が拡大した」「コンテストで受賞できた」など、嬉しい声を数多くいただき、私自身が励まされました。
これまでご縁のできた皆様に、心から感謝です。
2025年も皆様の役に立つヒントをお届けしていきます。引き続きよろしくお願いします。